M44と来たらお次はM75でしょう
高校生の時AT-150Eととっかえひっかえしながら愛用していました、その時のモデルはM75ED TYPE2でした、M44程のパンチは無いものの重く低く「ズドン」と決まる低音とAT-150Eほどでは無いもののそこそこの解像度のある中高域に満足していました
しかしながら高校生ゆえの慎重さにかける扱いでカンチレバー折れ、DAC(第一家電)全盛期の折同じものを購入するわけもなく時は流れ、M75サウンドを思い出したときには既にencoreシリーズ@Mexicoになり記憶にあるM75の音のかけらもない死んだ音に愕然としたものです
それでも機会あるごとにチョコチョコ集めある程度納得のいく組み合わせができました、まずはスタイラスASSYの比較です
左から
1 M75ED TYPE2 ENCORE チップ落ち
2 SWING YAMAHA N75BⅡ※YAMAHAのOEMで採用
3 M75EMⅡ純正 ※B TYPEⅡ
4 現在流通のM75B TYPEⅡ Shure純正
ENCOREと現在流通のB TYPEⅡのカンチレバーが太いですね
ここに参考としてM91EDのスタイラス(チップ落ち)を比較してみます
明らかにB TYPEⅡオリジナルに近い細さです
初期ED TYPEⅡの写真はありませんが細いカンチレバーの方が当時のED TYPEⅡであろうことは間違いなさそうです
では思い出の音を出すべく組み合わせを探ります
ガードを下げると銘版が映らないので2ショット
スタイラスはオリジナルに近いと思われかつ健全なSWING N75BⅡ
当時の印象とは異なり重い低音も出なければ中高域も籠った印象で使いたいとは思いません
色々組み替えているうちにM91の本体とM75の発電部が同じ形であることに気づきました※シェル取付け部は異なる
スペックを調べると両者ともに
720mh 630Ωで同一、発電部は同一ながら上級機のスタイラスを下級機に装着できないように形状を変えただけでは?では逆に上級機に下級機のスタイラスは刺さるのでは?
M91撮影用※チップ落ちなのでトレースできません
ちょっと不恰好ながら91に75スタイラス刺さりました
使用したのはオリジナルに最も近いと思われるSWING N-75BⅡ
サウンドもGOOD!昔の記憶がよみがえる重い低音にきれいな中高域でまさにM75ED TYPEⅡのイメージがよみがえりました
前回のM44ではボディーの差は大きくありませんでしたがM75ではボディー、スタイラスそれぞれの差が大きく終始寝ぼけた音で諦めかけていましたが最終的に納得のいく音になり満足しました
ENCOREの本体も所有していましたが過去の悪いイメージと本体ケースの絞りがあまりにお粗末で音出ししませんでした※Mexico製
また入手した純正B TYPEⅡスタイラスもただ鳴るだけのものでオリジナルとはかけ離れていました
完実電気のシールからまちがいなく正規輸入品でしょう
しかしMexico製でオリジナルとは異なると思われます、音は出るので間違ったことではないのでしょうけどもオリジナルサウンドを求めると期待外れに終わる可能性もあります
今回はチップ落ちスタイラスASSYやカンチレバー折れの品もあったので当時の製品仕様が予測できました、なんでも取って置くものです