羽田電器産業 ステレオ事業部

主に80年代のオーディオを楽しんでいます

LUXKIT A502 ①

LUXKIT A502 1980年 59,800円

先日のひとやすみで記した中学生~高校生にかけて雑誌の広告で毎月見たLUXKIT広告に載る1台っす

キット商品の理由の一つに「物品税回避」があります
完成品ではないので物品税がかかりません

同じ理由で昔、安いグレードの車を買うときはエアコンを後付けしてました
確か車の場合20%の税率でしたので相当な節約効果がありました

しかしながら当時の空気を思い起こすとLUXKITの場合はオーディオの裾野を広げたいという強い信念を感じていました

廉価機種である800シリーズは若年層でもオーディオを楽しんでもらいたい
500シリーズは高性能を安価に
上級層には製品と同じものを提供し趣味の奥深さを提供したい

そんな思いに溢れていたとおもいます

audio-heritage.jp

今回のA502はコスパを追求したかのような構成

うたい文句は

超実質主義

だったと思います

とにかく豪華な回路

ぎゃくに筐体は超チープ
木製・・・
というよりベニヤ板のボディーをネジで組み立てるw

回路は左右独立定電圧電源
MC・MM専用イコライザー
ターンオーバー3段切り替えトーンコントロール
(バイパスSW付)
フォノストレートSW

などなど回路図だけ見れば20万クラスのプリに匹敵する内容を誇ります

後の写真でいくつかOPAMPが見えますがDCサーボ用であり増幅回路はディスクリートです

まず中身を見ましょ

天板側から

下の基板は左がフラットアンプ
右が保護回路
流行りのDC構成にしなけりゃいらない回路であります
じつに真面目な作りっす

 

底板側から

上の基板の左側がMC用EQ
真ん中がMM用EQ
音のためにはハイゲインEQもヘッドアンプもダメなんじゃ
というLUXの主張に見えまする

右が電源

下の基板はトーンコントロールとファンクションSW類であります

合計3枚の大きく部品点数の多い基板とシールド線の束
当時これを買って工数の多さに絶望した人は多かったろうと推察します

ね、80年代の廉価プリより遥かに充実してるでしょ
これが59,800円とは利益出なかったんじゃないかな

次号動作チェックであります

別館

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