A&D GX-Z5000 1987年 64,800円
旧AKAIのGXシリーズの血を受け継ぐ末弟(6100はサンキョーメカだから除外)のZ5000です
カセットは常用していないものの過去にさんざんお世話になったのと70~80年代の花形でしたから思い入れもあり昨今のプチカセットブーム以前よりテープ、デッキともに収集していました
AKAI A&Dは何台持っているか判りません15年以上前はドフで屑値で転がっていました、レジ前に93やら7000やらの3ヘッドGX-Z機が500円で4台も並べてあったときは全部買い占めたものです
今にして思えばGX-Rシリーズも1000円以下でゴロゴロしてました、他のメーカーのも含めもうちっと確保しときゃよかった
なかでもお気に入りがこのZ5000です、どうも当たりヘッドの個体だったらしく細かい音もよく再現しA&Dのともすれば冷たい音と相まってスカッと決まるところがお気に入りでした
またこのZ5000は、というかAKAI A&Dの2ヘッド機は独自技術へのこだわりが強く、その思いが斜め上に向かっているとことも好きなんです
まずツインフィールドGXヘッドです
一つのコアに録再それぞれのギャップとコイルを持ち録再同時モニターこそできませんが3ヘッドと同等の記録性能を誇ります
一般の2ヘッドデッキは録音と再生でアンプの向きと特性をスイッチで切り替えます、しかしこのZ5000は録音アンプと再生アンプが独立しています、要は3ヘッド機同等の回路構成であり回路図上の各ブロックはZ7100に酷似しています
そして録音時には再生コイルを、再生時には録音コイルを地絡させ相互影響を防ぐ工夫も施しています
もう3ヘッドの方が楽なんじゃね?・・・
メリットはドルビーIC1個節約できるだけでは・・・
ほかの特徴としてシングルキャプスタンDDであることです、デュアルキャプスタンを否定するものではありませんがテープパスの維持管理が非常にセンシティブであり30年以上前のデッキを保守する場合2ヘッドシングルキャプスタン機は整備の負担が少なく好んでいます
ツインフィールドGXヘッドは従来型の2ヘッド形状も過去に使われていましたがZ5000はリバース機用のツインフィールドGXヘッドを流用しておりその独特のヘッド周りの外観も個性的ですね
今回は色々あった失敗をリカバリーしさらにちょっとしたグレードアップで高品位なGX-Z5000を作ってみたいと思います