羽田電器産業 ステレオ事業部

主に80年代のオーディオを楽しんでいます

Technics SE-A5

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Technics  SE-A5  1980年 150,000円

今回はSE-A5が抱える持病の修理記録です

症状としては「プロテクト解除しない」になります
全てのプロテクト作動に適用できるものではありません
今回は傾向故障とその対策に触れますが

本投稿を元に修理を試みて失敗しても当方は一切責任を持ちません、参考にして下さっても結構ですがあくまで自己責任の下、参考資料としてください

とは言ったものの、この定番修理は広く知られサイトも複数存在します、それでも情報発信もとの母数を増やし1台でも多くのSE-A5が廃棄されないようにとの思いでの投稿です

 

まずは

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内部全景「ドン」

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故障箇所はパネル裏の基板にあります、故障箇所は

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右チャンネルはQ312 トランジスタ 2SA1124
これが故障するとファイナルがVCCにラッチアップしてプロテクト作動します、トランジスタ交換で修理し、下の赤枠で囲った抵抗を変更して対策します

R348 68オームを100オームに変更しますマニュアルでは「安全指定部品」扱いで「ERD25FJ680」品番から1/4W炭素皮膜の難燃性抵抗です、ここでは手持ちの金属皮膜抵抗1/2Wで代用しましたが気になる人は酸化金属皮膜抵抗で良いでしょう

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左チャンネル

Q311を交換、R347を変更します

なぜか今まで見た3台とも右チャンネルが故障していました

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調整箇所です、もう半固定抵抗も劣化しているので出力オフセット見て50mV以下なら触らないほうが賢明だと思います、参考までにICQ設定はエミッタ抵抗で15mVとなっています※約45mA

これで直らない場合腕に覚えがなければやめましょう
初段は比較的壊れやすいμPA68Hだしドライバ段が壊れて連鎖故障してたら難しいっすよ