羽田電器産業 ステレオ事業部

主に80年代のオーディオを楽しんでいます

Technics SU-A6 ⑨

いよいよ回路変更に入ります

まずはカップリングコンデンサの容量変更

以前に元オーディオメーカーのセット設計者のHPでカップリングコンデンサの過渡特性を掲載されていた方の記事を覚えていました

その記事では負荷抵抗を47kΩ、カップリングコンデンサを2.2μFに設定して計測すると20Hzの信号を入力し1波目の出力では位相進みが発生し更には波形自体がマイナス側にシフトして5~6波経過後に入力信号と一致すると言うものでした

もちろん条件を変えれば影響の出る周波数はもっと上にシフトする場合もあるでしょう

改善するにはカットオフ周波数を0.2Hz以下にすること、負荷抵抗47kΩの場合は22μFまで大きくすることで良好になります

改善されると低域のレベルは変わらないのに良く聞こえるようになり質も向上するとのことでした

さてSU-A6を検討してみましょう

出力端子はカップリングコンデンサが入ってる「Normal」と入っていない「DC」端子があります

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DC端子を利用すると前述のカップリングコンデンサの影響は無くなります

が、

SU-A6はDCサーボを用いていません
1979年のDCサーボ無しのアンプをカップリング無しで使うとA6が壊れた時に繋がる機器を壊す可能性がありとても使う気にはなれません

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かたや「Normal」端子は1μFのBPコン挿んで出力されます

1μFであれば50Hzあたりの入力でも波形は変化するはずでさらにはオープン保護でしょうか820kΩが入っていますのでもう少し高い周波数から影響が出ると思われます

 

次はフォノEQのカップリングになります
もともとフォノEQの場合はサブソニックフィルターで切るので詰めてもしょうがない面もあるのですが状態の良い盤では本来の音色を聞いてみたいものです

フォノEQの出力には3.3μFが入っています
回路図だらけにしてもしょうがないので記述にしますがフォノEQのアウトにはミューティング回路の10kΩがぶら下がり更には録音機器が(要はデッキ)パラにぶら下がります、これだけ重い負荷では影響の出る周波数もかなり上がるので改善も見込めると思います

 

 上記のような思いを持っていたので今回は実行してみます

プリアウトは繋がるパワーアンプ入力にカップリングコンデンサが入ることも予想して(現用のM-508には入ってませんが)マージンを取り47μFに

フォノEQは意外と負荷が重いことを考慮してここも47μFを投入します

 

つづく

 

 

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