羽田電器産業 ステレオ事業部

主に80年代のオーディオを楽しんでいます

SANSUI SP-100i ⑥

組み立てます

SANSUI SP-100i

ゴツイんですが精度は良いので組み立ては簡単です、JBLとは真逆っすね

 

SANSUI SP-100i

せっかく撮ったのでツイーター裏の写真も貼ります
どこを見ても凄まじい作り込みです、振動板も裏表ダイヤモンドコーティングなど手抜き無しです、これで55,000円とは信じられません同じものを海外メーカーに作らせたら10倍はするでしょう、発売当時はこの凄さを知ってはいましたが59,800円の3WAYや120,000円位の3WAYが幅を利かせていた時代です、また思い込みで20センチでは重低音は出ないと思い購入候補にはならずその時に使っていたDS-1000HRの音に不満を持ち続けていました、じつにもったいない時間を過ごしたものです

もっともSP-100iも利益が出なかったのかモデルチェンジでSP-1000になりスタンド付きですが130,000円、次のSP-1010は90,000円になりましたけどねwww、いや倍でも安いよこれ

 

まだ完全乾燥ではないのでコイルタッチだけ確認して作業はおしまい

SANSUI SP-100i

翌日おたのしみの試聴です

設置環境から例によって天地逆置きです

低音は修理前よりローエンドの伸びが減少しました、これは前の布エッジが微小振幅の範囲内では柔らかかった事とムダに貼られた布アンド接着剤で振動板質量が増加していた事によるものでしょう

逆に新ゴムエッジはかなり硬いのでf0が上がったと思われます、ここはエージングに期待します

JBL L46の時はエッジが柔らかくて困ったのですが今度は硬い、上手く行かんもんです

しかしながらパワー入れたときの底力は凄まじいです低音番長のmonitor500といい勝負です

【大体の印象】

・無駄な音は出さない
・柔らかい
・濃い
・艶やか
・音像は奥に展開

一見おとなしく聞こえますが必要な音は全部出します、同じ高剛性のmonitor500とは正反対で面白いっすね、共栄会社のKY氏によると「高級オーディオショップの音」との事で同時に試聴していたJBL 4401(メンテナンス完了後)の方が楽しいよね、と世間の評判どおりの評論でありました

私もメインで使うにはおとなしいかなと感じていましたが「バッハ」かけたら化けました、すんごいスケールでパイプオルガンが鳴り残響が奥に広がるんです、こりゃあイイ、JBLには望みえない世界ですね

クラシックの相性では当事業部のリファレンス「DIATONE DS-505」といい勝負ですなDIATONEが分析的過ぎるのに対し色艶が付いてくれるのでSP-100iの方が楽しい、音場感も狭い部屋ではSP-100iが有利です

 もうひとつ気づいたのが頭の位置で音がずいぶん変わるので置き場所を変えるとやはり変化が大きいですセッティングにウルサイやつですね

世間の評判だとやはり「おとなしい」とか「つまらない」とか見かけます、これって サンスイJBL=ゴリをジャズジャズ鳴らす のイメージが強く真逆の音質にしちゃったから期待はずれの印象になったのでは?と思います、クラシックには合うし他のジャンルでもしっとり聴きたいときは合うと思いますよ

 

最強の敵、難修理編 おしまい